業務効率化とは?実現する方法と利益へ結びつけるまでのステップ
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「業務効率化とは何を意味するのだろう?」
「どうすれば、自社も効率的に動けるようになるのか?」
上記のように考えている人は多いでしょう。
業務効率化というと簡単なように聞こえますが、実のところその定義は少し複雑です。
正しい意味を理解していないと、取り組みを続けても改善には結びつきません。そこで本記事では以下を解説します。
業務効率化の定義
実施した場合の具体的なメリット
実際に業務効率化を実現するための方法とアイデア
本記事を読めば業務効率化を正しく理解して、実現することが可能です。興味がある担当者はぜひご参考にしてください。
- 業務効率化とは?言葉の定義やメリット、進め方について解説
- 実際に業務効率化を実施した場合のメリット
- 業務効率化をスムーズに進める方法とステップ
- 今すぐに実践できる、業務効率化を実現する方法とアイデア
- まとめ:業務効率化は継続して取り組むべきタスク
業務効率化とは?言葉の定義やメリット、進め方について解説
最初に業務効率化の定義を正しく理解しましょう。そのあとでメリットと具体的な進め方について解説します。
業務効率化=ムリ・ムダ・ムラを無くして最適化すること
業務効率化とは、ムリ・ムダ・ムラなどの要素を排除することだと理解しましょう。単に作業や業務をスピーディにするだけではありません。
ここでいうムリ・ムダ・ムラとは例えば以下のものです。
- ムリ→現実的には達成できないKPIやノルマを設定し、かえって生産性が低下している状況
- ムダ→誰も目を通していない日報、誤ったトークスクリプトで進められるテレアポ
- ムラ→業務標準化や教育体制の不行き届きなどで、製品やサービスの品質にばらつきがある
どんな企業・部署にも上記のようなムリ・ムダ・ムラは存在します。これを少しでも少なくおさえることが業務効率化の本質です。
近年では働き方改革や人材不足により、企業にはより少ないリソースで多くの収益を得ることが求められています。
その状況で業務効率化は理に適った施策であり、またあらゆる企業において重要なタスクだと言えるでしょう。
実際に業務効率化を実施した場合のメリット
実際に業務効率化が達成された場合のメリットは数多くあります。
ただ主だったものとして以下3つが挙げられるでしょう。
- 業務にかかる費用やリソースをおさえられる
- 従業員の満足度が上がる
- 新しいビジネスや高度な戦略を展開できる
最大の理由は費用やリソースをおさえられることです。時間や経費の使い方が見直されて生産性が上がり、最終的には利益率の上昇へつながります。これは業務効率化を実施する最大の動機となるでしょう。
また従業員の満足度が向上するのもメリットの1つです。業務効率化ができれば無意味な作業をする必要がなくなるかもしれません。
加えて仕事自体に意味合いややりがいを見出すことで、従業員の満足度も向上するでしょう。
新しいビジネスや高度な戦略を展開できるのも魅力的です。浮いたリソースやコストを投じることで、今までできなかった事業や戦略に挑めるようになります。
業務効率化が達成された場合のメリットは非常に大きいと言えるでしょう。
業務効率化をスムーズに進める方法とステップ
業務効率化のステップは大きく分けて4つです。
- 効率化における数字目標の決定
- 業務内容を洗い出し
- 優先順位と達成までのスケジューリング
- 実施してPDCAサイクル周回に入る
最初に「何をどの程度改善したいのか」を数値化しましょう。数字として見えていれば、常に何が必要なのか判断することができ、より効果的な施策を打ち出すことが可能となるからです。
そしてそれを達成するため、どこにムリ・ムダ・ムラがあるか洗い出していきます。
例えば「市場調査報告書を作成しているが、あまり読まれていない」など意味を失っている作業はないでしょうか?こういった非効率を見つけ出して改善することが重要です。
業務内容を洗い出したら優先順位と達成までのスケジューリングを行います。まずは「改善は容易だが効果が高い」と思われる部分から効率化していきましょう。そして他のプロジェクトや施策同様「いつまでにどの程度の水準で達成するのか」を決定します。
そしてスケジュールに応じて業務効率化を実施しましょう。ただし、一度やったら終わりではありません。
企業というのは放っておくと業務が非効率化する傾向にあります。だからこそ効果を検証し、また新たに改善するPDCAサイクルの周回へ入ることが大切です。
これにより非効率化を防ぎつつ、より高度な業務効率化が実現されます。
今すぐに実践できる、業務効率化を実現する方法とアイデア
業務効率化を実践する方法・アイデアの代表例として以下が挙げられます。
- 業務を観察して効率化の余地を洗い出す
- 必要のなさそうな作業は思い切って削減する
- マニュアルやフローチャートを作って業務標準化する
- 業務自体をアウトソーシングする
業務効率化を実現する方法は無数にあり、また企業や部署によっても異なるものです。ただしほとんどのケースにおいて上記4点がなければ効率化は望めず、優先しておさえておく必要があります。
それぞれについて詳しく解説するので参考にしてください。
業務効率化の余地を洗い出す
業務効率化を実施するには、まずは非効率な部分の洗い出しが必要です。例えば以下のようなムリ・ムダ・ムラはないでしょうか?
・誰も読んでいない書類を作成している
・作業工数に対して適切な人員数を確保できていない
・明らかにボトルネックとなる工程がある
・業務フローが明確化されていない
・自社で完結できる作業がアウトソーシングされている
・作業に対して過剰な人員が配置されている
・必要のないツールが導入されている
非効率な部分を1つずつ解消することで業務効率化はされるものですが、そもそも見つけられていなければ施策の打ちようがありません。自社のどこにムリ・ムダ・ムラがあるのか注意深く観察しましょう。
必要のなさそうな作業は思い切って削減する
「必要ない」と感じる作業があれば思い切ってやめてみるのも手です。もし本当に不要だったなら、やめるだけで効率は大きく向上します。
やめたところで業務には何の影響もないことは多々あるものです。業務に支障があったとしてもすぐ従来の形に戻せば何の問題もありません。
業務効率化を実施する場合は、必要のなさそうな作業は思い切ってやめてみましょう。
マニュアルやフローチャートを作って業務標準化する
マニュアルやフローチャートを作って業務標準化(※1)することも良いでしょう。誰でもそれを確認すれば、ほぼ同様の手順と時間で、成果を残せるようになります。
マニュアルやフローチャートがなければ「担当する人間によって成果物の水準が異なり、ムラが出る」という問題が起こることもあるでしょう。
作成のポイントは読み手にとってわかりやすい文章や図解を用いることです。誰にとっても同様の理解が得られるマニュアルやフローチャートがあれば、業務は効率化されます。
※1 誰が、どのタイミングでも同じような業務手順が実施される状態を保つこと
業務自体をアウトソーシングする
業務自体をアウトソーシングするのも1つの方法です。そもそも仕事は、自社だけですべてを完結させる必要はありません。状況に応じて業務自体をアウトソーシングすることも検討しましょう。
外注先は、それだけでビジネスを成立させているプロフェッショナルです。自社ではムリがあったことを、ムダとムラなく効率的に達成する能力を持っています。
アウトソーシングするだけで一気に業務効率化されるケースもあるので、一度検討してみましょう。
まとめ:業務効率化は継続して取り組むべきタスク
本記事では業務効率化について詳しく解説しました。最後に重要なポイントを再確認しておきましょう。
- 業務効率化とは「ムリ・ムダ・ムラ」をなくすための取り組み
- 実現すれば費用やリソースがおさえられ、従業員の満足度も高まる
- 浮いた経費で新しいビジネスや高度な戦略を展開することも可能
- 業務効率化をスムーズに進めるには、数字目標と業務内容の洗い出しが重要
- その後、優先順位とスケジューリングを決定して実行
- PDCAサイクルに入って定期的にモニタリングする
- 業務効率化を実現するには非効率の洗い出し、不要な作業の停止あたりから取り組む
- マニュアルやフローチャート作成、アウトソーシングも有効
業務効率化をPDCAサイクルで周回している企業は、非効率化を避けながら高度に効率化されます。これが大きな利益や会社の発展につながることはいうまでもありません。
ぜひ本格的な業務効率化に取り組んでみましょう。
参考:NTT東日本(コラム)|業務効率化とは?生産性を高めるための業務効率化手法を紹介
https://business.ntt-east.co.jp/content/cloudsolution/column-250.html
この記事を書いた人
小松
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