【エンジニアの仕事内容】フロントエンド・バックエンドそれぞれの適正とは?

需要が高まっているIT業界。

採用難が続いていることもあり、叶うなら長く勤めてくれる人を雇用したいですよね。

長期間にわたり活躍してもらうためにも本人の適性に合った業務を割り振り、やりがいを感じて欲しいと思っている採用・人事担当者さまも多いのではないでしょうか。

ただ本人の適性に合っているかを見分けることは、判断基準がないとなかなか難しいものです。

本記事では、WebサイトやWebアプリケーションの開発に携わるエンジニアにスポットをあて、適性の見分け方についてお話しします。

目次

フロントエンドとバックエンドの違いとは

・フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴

・バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴

・終わりに

フロントエンドとバックエンドの違いとは

WebサイトやWebアプリケーションの開発現場での作業は大きく2つに分類されます。

1つ目は「フロントエンド」

フロントエンドとはWebシステムやWebアプリケーションにおいてユーザー側の目に触れる部分のことです。

2つ目は「バックエンド」

Webサイトのサーバーサイドやデータベースのシステムなど、ユーザーからは見えない機能面のことです。

これだけだと伝わりにくい部分もあるので、もう少し詳しくお話しします。

例えば、皆さんがWebサイトを閲覧した時、アニメーションや音楽が流れるようプログラムを組んだり、各要素(ボタンや文字など)の大きさや色・配置などを決めるのがフロントエンドエンジニアです。

また、アプリケーション内の投稿・登録・削除・ログイン・ログアウトといったような機能面の開発を行うのがバックエンドエンジニアです。

次はフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニア、それぞれどんな人物が向いているかを5項目に分けて解説します。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴

まずフロントエンドエンジニアに適性がある人についてです。

どんな人材が向いているのかを知り、今後の採用や人材配置にお役立てください。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴①:流行や世の中の変化に敏感である

エンジニアはフロントエンドに限らず、常に新しい技術やフレームワークをキャッチアップしていく必要があります。

それに加え、フロントエンドエンジニアはユーザーの目に直接触れる部分を担当するため、流行に精通していればニーズにも応えやすいです。

ユーザーがサイトやアプリを初めて開いた時、ほんの数秒で第一印象が決まる…なんて話を聞いたことはありませんか?。

この時の印象が悪いと、サイトやアプリは使われることなく離脱される場合もあります。

ユーザーに好印象を与えるため、変化に敏感であることはフロントエンドエンジニアとして大事な要素と言えるでしょう。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴②:図形に苦手意識がない

購入ボタンや画像の配置、アニメーションの設定などの画面設計を考え、決めることがフロントエンドエンジニアの仕事です。そのため図形を美しく、また見やすく配置するための知識が欠かせません。

入社前から「図形を組み合わせるのが得意」とまではいかなくとも、苦手意識がない人の方がフロントエンドエンジニアに向いていると思います。

中学校レベルの立体図形知識を活用できるくらいの知識を持っているとより良いでしょう。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴③:型にとらわれない、自由な発想ができる

フロントエンドエンジニアは、時としてインパクトのあるサイトの演出を求められることがあります。

「図形をこう動かしたら驚きを与えられるな」「今までこういう演出は見たことないな」など、自由な発想力を持ち、それを楽しんでアウトプットできるとフロントエンドエンジニアとして大きな強みになるでしょう。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴④:バックエンドやインフラの大事さも理解している

少し逆説的にはなりますが、Webサイトやアプリケーションというのはフロントエンドだけ、バックエンドだけでは成立しません。

互いが尊重し合うことで初めて使いやすく、オリジナリティのあるものが出来上がります。

そのため、どちらも蔑ろにしてはいけないのです。

フロントエンドの知識だけではなく、バックエンドの重要性を理解して意欲的に学べる人材は現場で大いに活躍できるでしょう。

またバックエンドの難しさも分かるため、相手を尊重しながらコミュニケーションをとれると思います。

フロントエンドエンジニアに向いている人材の特徴⑤:スクリプト系言語を突き詰めて学ぼうという意思がある

これまでフロントエンドでの主流言語は「JavaScript(ジャバスクリプト)」でした。

最近ではJavaScriptのスーパーセットである「TypeScript(タイプスクリプト)」などが徐々にシェアを伸ばしつつあります。

バックエンドの言語はJava・Ruby・PHP・Python・PHP・C#・C++・GOなど多く存在しています。

しかし、フロントエンドの言語は現在JavaScriptとその親戚であるTypeScript以外の選択肢がほとんどありません。

そして、驚くべきことにJavaScriptやTypeScriptは「Node.js(ノードジェイエス)」という実行環境と「express(エクスプレス)」などのフレームワークを使用することで、バックエンド言語として用いることもできます。

「特徴④:バックエンドやインフラの大事さも理解している」でも触れましたが、バックエンドの知識を持っていることはフロントエンドエンジニアとして大きな強みとなります。

さらに、スクリプト系言語を極めることでフルスタックエンジニア(フロントエンドもバックエンドも出来るエンジニア)として活躍するという道も見え、大きくキャリアアップすることも可能となります。

上記のように、スクリプト系言語を突き詰めて学ぼうとすることはフロントエンドエンジニアとして大切な要素であると共に、多くのメリットももたらしてくれます。

※スーパーセット:上位互換、上位拡張。この場合、TypeScriptはJavaScriptが可能なことは同様に行うことが出来、さらに追加機能を持った言語であることを示しています。

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴①:論理的である

理論的であることは、バックエンドエンジニアとして1番に求められる要素と言ってもいいかも知れません。

フロントエンドとは異なり、バックエンドでの論理ミスは機能が丸ごと動かなくなってしまったり、最悪の場合アプリケーションが開けなくなってしまったりと大きなダメージとなります。

ロジックミスを見逃さず、役割を遂行できる人材は優れたバックエンドエンジニアになる資質を持っていると言えます。

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴②:ミクロ思考とマクロ思考ができる

バックエンドエンジニアはアプリケーション全体の設計と構築ができるマクロ思考と、細部のミスまで見逃さないミクロ思考の双方が求められます。

どちらも高い次元で実現できる人材は極めて貴重です。

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴③:複数のバックエンド言語を使いこなそうという意気込みがある

前段でも触れましたが、現在フロントエンドのほとんどがJavaScriptおよびTypeScriptで開発されるのに対し、バックエンド言語は多岐に渡ります。

そして、それぞれのバックエンド言語は、

・iOSアプリの開発に適している
・Androidアプリの開発が得意
・人工言語やディープラーニングの開発に向いている
・スピード感のある開発の場合に有用である

などの特徴を有しています。

そして開発によって適切な言語を選択しないと時間やコストをはじめ、様々なロスが生まれてしまうことになります。

複数のバックエンド言語を習得し、状況によって使い分けられるバックエンドエンジニアは市場価値も高く、活躍を期待できる存在です。

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴④:実利を求めることができる

バックエンドの仕事はフロントエンドとは異なりユーザーの目に直接触れることは比較的少ないですが、機能面において極めて大事な役割を担っています。

CRUD機能(Create:データの作成、Read:データの読み込み、Update:データの更新、Delete:データの削除)をはじめとした機能面の技術の習得と活用を楽しめる人物がうってつけです。

仕事を粛々とこなし、賞賛よりも実利を求めることのできる人物がバックエンドエンジニア向きであると言えます。

バックエンドエンジニアに向いている人材の特徴⑤:矛盾点を発見することに長けている

エンジニアの仕事はエラーコードとの戦いです。

特にバックエンドエンジニアはそれが顕著であり、1つのエラーの解決に膨大な時間がかかることも珍しくありません。

また要件定義や設計の段階においての矛盾は、早期に発見しないと後々大きなダメージとなります。

これらの理由から矛盾に気がつくことができる能力は、バックエンドエンジニアに欠かせない要素と言えるでしょう。

終わりに

いかがでしたか。

今回はフロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアに向いている人材の特徴をそれぞれ挙げました。

「適材適所」という言葉がありますが、人材を適切な場所に配置することはHRの基本であり、会社と社員がWin-Winの関係を築くための必要条件の一つです。

採用においても育成においても人材の資質を見極めていけるようになっていきましょう。

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この記事を書いた人

池田 有

フリーWebライターです。 経営学部を卒業し、三菱マテリアル株式会社の人事・IT企業のブリッジエンジニアを経験しました。 SEO・オウンドメディア・プレスリリース・その他あらゆるジャンル執筆可能です。 お仕事依頼・ご相談承っております。 ポートフォリオ:https://note.com/ikeda_yu/n/nf77ad75dd5c4 メール:yu.ikeda.writer@gmail.com